相続で親の家をどうしたらいい?事故があった場合の対応も解説
2025/03/04
親が亡くなった後、実家を相続することになったものの、どうすればよいのか分からず悩んでいる方は多いでしょう。
特に、事故物件となってしまった場合は、売却や管理の難易度が上がるため、慎重な対応が求められます。
本記事では、親の家を相続した際の基本的な流れと、事故物件の場合の対応について詳しく解説します。
1. 親の家を相続した場合の基本的な流れ
1-1. まずは相続人を確認する
親の家を相続するには、法的な手続きを進める必要があります。まず、誰が相続人になるのかを確認しましょう。
一般的に、配偶者と子供が相続人になりますが、遺言書がある場合はその内容も確認する必要があります。
1-2. 相続登記を行う
不動産の名義を相続人に変更する「相続登記」は、2024年4月から義務化されました。
相続登記をしないと、罰則の対象となることがあるため、早めに手続きを済ませましょう。
1-3. 家をどうするか決める
相続した家をどうするか、主に以下の選択肢があります。
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売却する:現金化して相続人で分ける。
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住み続ける:自分や家族が住む。
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賃貸に出す:収益を得る。
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空き家として管理する:維持費がかかるが、将来的に活用する可能性がある。
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それぞれメリット・デメリットがあるため、ライフスタイルや経済状況を考慮して選びましょう。
2. 事故物件となってしまった場合の対応
2-1. 事故物件とは?
事故物件とは、事件や自殺、火災などによって心理的瑕疵(かし)があるとされる不動産のことです。
事故物件になると、売却価格が大幅に下がったり、借り手が見つかりにくくなったりすることがあります。
2-2. 事故物件の売却方法
事故物件を売却する際には、以下のポイントに注意しましょう。
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告知義務を果たす:事故があったことを買主に伝える義務があります。
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買取業者に依頼する:不動産業者の中には事故物件専門の買取業者があり、スムーズに売却できる可能性があります。
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リフォームしてイメージを変える:リフォームや建て替えを行うことで、物件の価値を向上させる方法もあります。
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2-3. 管理を続ける場合
売却せずに管理を続ける場合、以下の点に気を付けましょう。
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定期的な清掃とメンテナンスを行う
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防犯対策を強化する(セキュリティ設備の導入など)
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必要に応じて供養やお祓いを行う
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3. 相続した家の税金と費用
3-1. 固定資産税
相続した家を所有し続けると、固定資産税が毎年かかります。
空き家のまま放置すると、固定資産税が6倍になるケースもあるため注意が必要です。
3-2. 相続税
不動産の評価額によっては、相続税が発生します。
相続税の申告・納付期限は「相続開始から10か月以内」となっているため、早めの準備が必要です。
3-3. 売却時の税金
相続した家を売却する場合、譲渡所得税がかかることがあります。
ただし、一定の条件を満たすと「3,000万円特別控除」などの税制優遇が受けられるため、税理士に相談するのがおすすめです。
4. まとめ
親の家を相続した際には、まず相続人を確認し、相続登記を行うことが重要です。
その後、家をどうするか決める必要がありますが、事故物件の場合は特に慎重な対応が求められます。
売却する場合は専門業者の利用も視野に入れ、管理を続ける場合は適切な対策を講じましょう。
また、税金や費用についても事前に把握し、計画的に対応することでトラブルを回避できます。
相続は一生に何度も経験することではないため、専門家に相談しながら進めることをおすすめします。